fairy3 空の物語 上

「なんと、雪菜はお姉ちゃんになることになりました」

「……へ?」

それってつまり……。

「妹か弟ができるの?!」

「そうよ。昨日産婦人科行ってきてね、赤ちゃんがお腹の中にいるみたいなの」

「ほ、ほんと?!」

私は、驚きのあまり立ち上がってしまった。

だって、私に妹か弟が出来るのだ。

驚いたし、何より嬉しかった。

「性別はまだ分からないけど、お母さん頑張って生むね」

「それ、お父さん知ってるんだよね?」

これは、お父さんにとってもいいニュースになったと思う。

「もちろん、昨日電話したら凄く喜んでた」

「やっぱり……」

目に見えて私は笑う。

私がお姉ちゃんになるのかぁ……。

生まれてきた子に、色んなこと教えてあげたい。

「ごちそうさま!」

私は、食器を片付けて玄関に向かう。

「雪菜、晶にお菓子持っていってあげて」

お母さんは、そう言うと紙袋を私に渡してくれた。

「晶の大好きなお菓子が入ってるから、良かったら愛斗君たちと一緒に食べてね」

「ありがとう!それじゃあ、行ってきます」

「行ってらっしゃい、気をつけてね」

私は、家を出て愛斗の家に向かった。

「そういえば、愛斗君にも弟がいたわね」

お母さんは、私が出ていった方向を見て微笑む。

「鈍感差は奈津譲りだから、愛斗君の気持ちに気づくのは、まだ先になるのかな?」