fairy3 空の物語 上

【雪菜】

「っ!」

私は、目を覚まして飛び起きる。

「今のは……夢?」

夢にしてはリアルだった。

だって、夢の中でアクが出てきてそれにルルたちも出てきた。

「夢……なんだよね?」

私は、鏡で自分の顔を確認した時、泣いていることに気がついた。

「なんで……、泣いてるの?」

私は涙を拭った。

そして、昨日のことを思いだす。

アクと闘って、意識がなくなって。

それから、私はどうしたんだっけ?

「雪菜?」

「お母さん……」

お母さんが、扉の隙間から私の様子を伺っていたけど、部屋の中に入ってきた。

「良かった。目が覚めて」

お母さんは、私の様子を確認するとホッとした表情を見せてくれた。

そっか、倒れたからお母さんに心配かけちゃったんだ……。

私の中で罪悪感が生まれた。

「ごめんなさいお母さん、心配かけちゃって」

「ううん。大丈夫だよ、気にしないで」

お母さんは、私の傍にくると優しく抱きしめてくれた。

「昨日雪菜を愛斗君が運んできて驚いたわ、愛斗君の傍に妖精が見えて」

「お母さんにも妖精がいたの?」

お母さんは、頷くと笑ってくれた。

「もちろん居たわよ、奈津だっていたし」

「お、お父さんも?!」

だから、私の状況も分かったのかな?

でも、妖精狩りのせいでもしかしたらお母さんとお父さんの妖精も……。

すると、お母さんは優しく私の髪を撫でた。

「お母さん?」

「雪菜にも、妖精がいるんだよね?」

「うん……。ここにちゃんと居る」

私は、自分の胸に手を当てた。

やっぱり、お母さんが傍に居てくれると凄く安心する。

お母さんは、私の顔を覗き込むと微笑んでくれた。

「どうする?ご飯食べてから愛斗君の家に行って来る?」

「うん、そうする」

「じゃあ、着替えて下りてきてね」

お母さんは、もう一度私を抱きしめると部屋から出ていった。