fairy3 空の物語 上

『これは、グラトニーの仕業ですね』

私の後ろにラースが辺りを見渡しながら歩いてくる。

『ラース!グラトニーをハヤテに近づかさせないで!』

『それは、グリードが判断することです。ですが、私から話を通しましよう』

『ありがとう……』

私は、ハヤテを抱きしめる腕に力を込めた。

『あと、消毒と包帯を持ってきて』

『手当なら、エンヴィーにさせます』

ラースがそう言うと、こちらを覗いているエンヴィーが姿を現す。

『エンヴィー、ハヤテ様の手当を』

『は、はいお姉様……』

エンヴィーはビクつきながらも、ハヤテの傍まで歩いて来る。

『ルル……、お前は何もされていないか?』

『私は、大丈夫だよ』

私は、ハヤテの傷付いた頬に手を当てた。

その後は、エンヴィーが手当してくれてハヤテは少し落ち着きを取り戻した。

『では、ルル様。一時間後にプライドを迎えに寄越します』

『一時間もいていいの?』

『グリードから時間指定はなかったので、私が勝手に決めました』

ラースは、エンヴィーの手を引いて行ってしまった。

二人きにりなると、私はもう一度ハヤテを抱きしめた。

『ハヤテ……、ごめんね……』

『なんでお前が謝るんだ?』

『だって……』

『いいか……ルル』

ハヤテが私の頬に手を伸ばす。

『何があっても、あいつらの言いなりだけはなるな』

『うん……』

頬に涙が伝った。

『ハヤテ……、大好きだよ……』

『俺もだ』

私たちは、唇を重ねた。