fairy3 空の物語 上

『ハヤテたちに合わせて!ヴィーナスは、一体どうしたの?!』

『ヴィーナスについては、ノーコメントだ』

ほらまただ。

前にもヴィーナスの事についてグリードに聞いたことがあった。

だけど、グリードは何も答えてはくれない。

『じゃあ、ハヤテたちに合わせて』

『それも無理だ』

『どうして?!私は、ヴィーナスなんかじゃない!私は、普通の妖精なんだよ!』

『お前は、普通などではない』

グリードは、私に近づいてくる。

『こ、来ないで!』

私は、グリードに枕を投げる。

グリードは、それを避けようともせずただ真っ直ぐに、私に向かって歩いてくる。

『お前が俺の“嫁”になると言えば、他の奴らは助かるんだぞ』

『そんな言葉、信じられない!』

グリードは、ずっと前から私に嫁になれと言ってきている。

その真意は不明だった。

『私は、ハヤテ以外のお嫁さんになんかならない!』

グリードは、私の手首を掴むと、私を壁まで追い込む。

『いたっ!』

『知っているだろ?俺は、強欲の妖精だ』

『くっ……!』

私は、グリードを睨みつける。

『欲しいと思ったものは、必ず手に入れる。俺たちの理想の世界、そしてルル……お前もだ』

『私は……、あなたの物になんかならない!絶対にっ!』

グリードは、何が面白いのか軽く笑う。