fairy3 空の物語 上

【ルル】

『えっと、これはどういう状況なの?』

『何って、そんなの決まっている』

『ハヤテの言う通りだ。この件は、白黒はっきりさせないといけない』

今、オルドの部屋にいる私の目の前では、ハヤテとグリードが睨み合ってる。

なぜ二人が睨み合っているかと言うと、それは数日前に遡る。

あの日、シアンたちによって助けられた私は、ヴィーナスから第2のヴィーナスのことについての話を聞いた。

『ごめんなさい、ルル。ずっと黙っていて』

『いえ……』

ヴィーナスに頭を下げられた時、正直どう反応すればよかったのか、今でも分からない。

私は別に怒っているわけでも、ヴィーナスを憎んでいるわけでもなかったから。

『でも、どうして私が第2のヴィーナスなんですか?』

『それは、あなたが私と同じ力を秘めているからです』

『ヴィーナスと同じ力を?』

『お前は、望美の妖精として、また第2のヴィーナスとして生まれてくるはずだった。だが、お前は不安定なままで生まれてしまった』

確かに、あの時私は不安定な存在のまま、望美の前に姿を現した。

だって、望美から絵を描くことの楽しさを失わせたくなかったから。

私は、望美の中で必死にもがいて、無理矢理外へと飛び出した。