fairy3 空の物語 上

「やめろ奏佑!そんなことしたら、未来が泣くぞ!」

「……大丈夫だよ。未来は、強い子だからね。しばらくの間、俺がいなくても大丈夫だよ」

「奏佑……」

奏佑は、最後に優しく微笑むと愛斗たちの方へと走って行った。

今すぐ、奏佑のやつを呼び止めて殴りたかった。

でも、奏佑の気持ちを無視することも出来なかった。

そして結局俺は、闘いには戻れなかった。

「もう、見てるだけは嫌だったんだけどな……」

俺は、昔と何も変わっていない。

あの時の俺は、昔みたく見ているだけだったんだからな。

「情けねぇな……」

目を覚ました未来に、全てを話すのは心苦しかった。

未来は、泣くのを堪えながら俺の話しを聞いていた。

どうせなら、一発殴ってくれた方が、気が楽になれたんだけどな……。

「でも、もう同じ過ちはしない」

奏佑たちが帰ってくるまで、俺はみんなを守る。

もう、誰も失いたくない。

「お前のことも守るから、早く目を覚ましてくれよ。ラース」

俺は、ラースの髪を優しく撫でた。