fairy3 空の物語 上

『ソレイユ!』

私は、アジュールを構え黒い玉めがけて振り下ろす。

しかし、黒い玉はアジュールを跳ね返す。

『無理だよ。お姉さんのアジュールでも、その黒い玉は壊せない』

ヴァニティは、ゆっくりと私に近づいてくる。

『っ!』

その時、私の体が震えた。

『お兄様が欲しがっているもの、あなたが持ってるならちょうだい』

『や、やだ……』

「シアン!どうしたの?!」

今ここで錠前を抜かれたら……。

私はーー

『変わりなさい、シアン』

『っ!』

気がつくと、私は真っ暗な空間にいた。

ここは、見覚えがある場所だ。

『その声……、リヤン?』

『早く変わりなさい、シアン。今のあなたでは、あの子を退けることは出来ないわよ』

『出来ないって……!あなたが私の力を半分抜き取らなければ、私はあいつに勝てたはずだ!今頃、アクだって……』

『どっちにしろ、力があってもなくても、あなたじゃヴァニティには勝てないわよ』

『そんな……』

何でリヤンはここまではっきりと言えるの?

そんなの、やってみないと分からないじゃない!

『お願い!今すぐ返して、私の力を!』

『……』

リヤンは、何も言わず私を見つめた。