fairy3 空の物語 上

『シアン。お前は先に扉に向かうんだ』

『そ、それならソレイユも一緒に!』

『……。アカツキは、あいつが姿を現したら逃げろと言った。でも、この状況であいつから確実に逃げるのは難しい。誰かが足止めしないと』

『なら、私も一緒に!』

『ねえ……』

『っ!』

ヴァニティの声に気がついた時、私とソレイユの目の前にその姿はあった。

今さっきまで、入り口の近くにいたのに、いったいいつの間に……!?

『どっちが、シアンなの?』

『ヴァニティ、そっちの青いのがシアンだ』

『ふーん……。じゃあ、お兄様が探しているものがこの中にあるの?』

『シアン逃げろ!』

ソレイユがロートを構えて私の前に立つ。

『だめ!ソレイユ!!』

『お兄さん、邪魔……』

ヴァニティが手をかざした時、ソレイユの体を黒い玉が包こむ。

『っ!何だこれは!』

ソレイユは、中からロートを使って黒い玉を破壊しようとする。

しかし、何度ロートで斬りつけても、黒い玉にはひびすら入らない。