fairy3 空の物語 上

【奇跡】

カルマンを構えた俺は、シンクの力を込めた弾丸を数発グリードに撃つ。

『無駄な……』

グリードを弾丸を上手くかわす。

だが、俺はその隙きにグリードとの距離を縮めた。

『っ!』

そして、グリードの手甲鉤めがけて氷結弾を撃つ。

氷結弾を受けた手甲鉤は、徐々に氷り付いていく。

『これが狙いか……』

表情を歪めたグリードは俺から離れようとするが、俺は逃さまいとグリードの胸ぐらを掴む。

「逃がすかよ!」

次にグリードの腕を掴み、背負投をする体勢を取ってそのままグリードの背中を地面へと叩きつける。

『ぐっ!』

手甲鉤が完全に氷り付いたことを確認した俺は、シンクの力を込めた弾丸を手甲鉤めがけて撃つ。

金属が壊れる音が響き渡り、手甲鉤は粉々に砕け散った。

『っ!』

「これで、お前はもう闘うことは出来ない」

『グリード!』

『お兄様!』

後ろの方からラストとスロウスの声が聞こえる。

「さすが奇跡だな」

「これでヴィーナスさんを!」

俺は、クリスタルに銃口を向ける。

シンクの力を込めた弾丸を三発放つ。

真紅の光をまとった弾丸は、クリスタルへと命中し、粉々に砕け散ったクリスタルから開放されたヴィーナスが床へと倒れ込む。

『ううっ……』

俺は、鍵を使いヴィーナスの背後に扉を出現させる。

『あれは!』

ラストの言葉に、その場にいた七つの大罪たちは目を向けた。

そして、その扉の中からオルドが姿を現す。

『まさか、あの扉を使ってヴィーナスを逃がす気なんじゃ……』

『スロウス!』

グリードの声を聞いたスロウスは、一葵から離れるとヴィーナスとオルドのもとへ向かう。

「し、しまっ!」

「任せろ」

俺は、スロウスに銃口を向け、氷結弾を放つ。

氷結弾はスロウスの足に命中し、スロウスの動きを止めるように徐々に氷り付いていく。

『これじゃあ……』

ラストは、沙羅と優空の二人を相手にしているから身動きはとれない。

これで、七つの大罪たちの足止めは完了だ。

オルドがヴィーナスの体を抱き上げ、こちらへ視線を送る。

それを見た俺は頷く。