fairy3 空の物語 上

『雪菜の妖精については俺が話すよ』

今度は、ソレイユが私の目の前に来る。

『雪菜の妖精は、雪菜の中に戻ったんだ』

「戻たって?そんなことが出来るのか?」

『普通の妖精には、無理なことだ』

『特別な妖精を除いてはね』

私は、ローザに目を向けた。

特別な妖精がどういうことか分からなかったからだ。

それに、不安もあった。

『戻ったと言っても、心に戻っただけだ』

「心に戻った?一体なんで?!」

私は早く答えが欲しかった。

『雪菜の妖精が、ここに住むことを望まなかったからだ』

「なんで……?」

わけが分からなくなった。

私の妖精は私の中に戻ったってことは、信じられそうで信じられなかった。

でも、封じられてた記憶の欠片の中には、確かにその妖精の影は見える。

『雪菜の妖精は、何らかの方法で雪菜の中に戻った。だけど、俺たちは雪菜の妖精の力が必要なんだ』

『奴らを倒すためにも、一人でも多くの妖精の力が必要なんだ』

「奴らってことは、アク以外にも敵がいるってことか?」

奏佑の言葉に頷いたオランジュは、ソレイユに代わって話し始める。

『アク以外にも、敵は七人いる』

「し、七人?!」

「そんなに少ないの?」

『少しは落ち着け』

オランジュの言葉に、沙羅と未来は黙り込んだ。

『アクには、兄弟姉妹がいる』

「兄弟姉妹?」

『それが七つの大罪と呼ばれる兄弟姉妹だ。それが、俺たちのもう一つの敵だ』

「七つの大罪って……」

『奴らの力は強力だ。だから、雪菜の妖精の力が必要なんだ』

ソレイユは、複雑な気持ちを浮かべていた。