fairy3 空の物語 上

『良い瞬発力だ。さすが、八人目の守護妖精の力だな』

「……」

このまま行くと戦闘は長引く一方だな……。

時間には制限があるし、早くこいつを何とかしてヴィーナスを助け出さないと……。

『お前たちの目的は、この場の時間稼ぎだろ?』

「っ!」

『な、何でそんなこと知ってるの?!』

「そんなの知ってて当然だ。でなきゃ、グリードはこんなところにはいない」

おそらく、アクの読みだろう。

あいつは、アカツキと同じくらい頭が冴えるやつだ。

俺たちが何の目的でここに来たかだって推測できる。

だったら、今回のこいつらのメンバー編成だって納得が行く。

ここは、本来ならグリード一人でも十分なはずだ。

でも、アクはあえてそうしなかった。

それは、俺がこっちに来ると分かっていたからだ。

あいつはグリードの報告で、シンクの存在と俺の存在はとっくに知っているだろう。

ラストとスロウスが居なければ、グリードは一人で俺たち四人を相手にすることになる。

グリードなら、俺以外の三人は簡単に殺ることは可能だ。

でも、今回は俺がいる。

グリードと互角に闘える俺が居れば、優空たちのサポートが出来る。

そうなればグリードの勝率は下がる。