fairy3 空の物語 上

【シアン】

いよいよ最後の闘いが始まろうとしていた。

アクは、世界を壊す鍵を作るためにルルを使おうとしている。

でも、そこで私はある違和感に気づいたんだ。

世界を壊す鍵を作るなら、ルルさえ居れば完成するとアカツキは言っていた。

じゃあ、アクは何のために私の力を欲しているの?

『君の力が必要だ』

アクは、何度も私にそう言った。

アクは、私の力を何かに使おうとしている……。

『まさか、私の力を使ってヴァニティを完成させるつもりなんじゃ……』

そう思った時、体が震えた。

自分の存在の怖さは、自分が一番よく知っている。

もしもアクが、私の力を使ってヴァニティを完成させようとしてるなら。

『そんなこと、絶対させない』

この力は、みんなの為に使うと決めたんだ。

アクの思い通りになんて絶対にならなに。

でも、私の中から不安が消えないのは確かだ。

『シアン』

『そ、ソレイユ?!』

すると、私の目の前にソレイユが姿を現す。

『な、何でここに居るの!早く愛斗の中に戻らないと!』

『向こうに着くまで少し時間はある。それに』

ソレイユは、私の体を優しく包み込んでくれた。

『お前の様子が少し変だったから気になった』

『ソレイユ……』

本当に、この人には全部お見通しだ。