fairy3 空の物語 上

部屋の中に発砲音が響くと、クレールは奇跡の少し手前で倒れ込んだ。

『な、にこれ……』

クレールは、優空君とリンクを外すとその場に転がる。

「良い忘れてたけど、精霊銃の弾丸には種類があるんだ」

「種類?」

「例えば、相手を眠らせる麻酔丸。相手を凍らせり氷結丸。とかな」

奇跡は、ホルスターに精霊銃をしまうとクレールに近寄り見下ろす。

「今お前に撃ったのは、リンクを強制解除する解除丸だよ」

『そんな弾丸まであるのか?』

「でも、これは俺が自分で作ったものだ。数に限りがあるからなるべく使いたくなかったが……」

クレールは、お腹を支えながら立ち上がる。

でも、撃たれたのは優空君の体のはずなのに、優空君は何ともないのか驚いてその場に座り込んでいた。

『私はね、敵に照準を定める以外にも、心の中にいる妖精にも照準を定めることが出来るんだ』

「それで、俺はお前だけ撃ったわけだクレール」

『……っ』

「良かったな。シンクの力を使った弾丸じゃなくて。もし俺が本気でお前を撃っていたら、お前は間違いなく消えているぞ」

『くっ!』

クレールは、悔しい表情を浮かべる。

「これに懲りて、もう主を巻き込もうとするな」

奇跡は、クレールから離れるともとの位置へと戻った。

さっきの奇跡とクレールの状況に驚いた私たちは言葉が出なかった。

ただ、見ていることしか出来なかった。