fairy3 空の物語 上

「ゆ、優空君?!」

そこには、息を切らした優空君が立っていた。

「なんであいつが?」

一葵は、優空君を睨みつけたけど、優空君はそれを無視し妖精の前に立つ。

「もっと分かりやすく道案内くらいしろ、クレール」

『ごめんなさいね、あんな事しか出来ないから』

「ゆ、優空君?」

私の声に、優空君は振り返った。

「な、なんで優空君が?」

「クレールに呼ばれたから来たんだ」

「クレールって?」

もしかして、優空君の隣にいる妖精?

クレールは、目を細めて私を見てきた。

みんなそれぞれに妖精がいるってどういうこと?

それに、さっきソレイユがお前たちの心だって?

「それにしても、何で僕たちは妖精たちのことを忘れていたの?」

私が考えていたことを、愛斗がソレイユに問いかける。

『それは、闘いに備えるためだ』

「闘い?」

沙羅が首を傾げた。

「闘いってなに?誰かと争うの?」

震える未来をローザがなだめる。

『お前たちには、一から話さないと駄目か』

「オランジュ、お前ってそんなに話すタイプだったっけ?」

『俺だって喋る時は喋る』

奏佑は、何故か嬉しそうにオランジュをつついていた。

『まず、お前たちをここに呼んだのは、闘いの準備が出来たからだ』

「闘いの準備って?」

『アクと闘うことだ』

「アク?」

どうしよう、話の内容にまったくついていけない。

それどころか、私だけ妖精がいない。

私の妖精は何処にいるの?

『俺たちは、先代の守護妖精たちとバトンタッチし、俺たちはヴィーナスの命令で動いた』

「たしか、ヴィーナスって妖精たちのトップの人だよね?」

『沙羅の言う通りよ、さすが沙弥佳の娘ね』

「お、お母さんも関係があるの?!」

『それはまた後だ』

ソレイユがスパっと話を切り話題を戻す。