fairy3 空の物語 上

『だからルルが生まれ変わった時に、ヴィーナスが自分の口から“お前は私の後継なんだ”の一言くらい言っていれば、ルルだって楽に受け入れられただろうに』

今更言ったところでもう遅いけどね。

きっとヴィーナスは、何処かで思っていたのかもしれない。

“ルル以外にも後継が生まれるんじゃないか”

ってね。

ヴィーナスは、ルル以外の後継が生まれたら、その子を次のヴィーナスにするつもりだった。

しかし、ルル以外の後継は中々生まれない。

そう悩んでいた時に、アクに捕まってしまった。

ルルに何も言う前に、自分はクリスタルの中に閉じ込められた。

『どう責任とるつもりかしらね』

ルルの背中に羽が生えたということは、今のヴィーナスはもうヴィーナスではない。

ただの妖精だ。

『厄介事だけ残して全てをルルに託すだなって』

本当に最低な親だ。

自分の息子の過ちを他の妖精たちに止めさせ、自分は静かで安全なところで見物。