fairy3 空の物語 上

『今は、あいつの為に闘わないといけない。俺たち兄弟姉妹が幸せに暮らせる世界を作るためにも』

『そんな世界が来たところで、今の私は幸せになんかなれない』

私は、その場に膝から崩れ落ちる。

『エンヴィーとプライド、二人がいない世界など……。私はいらない』

『ラース……』

『ラース、今はまだ耐えろ。二人の為にも、俺たち兄弟姉妹の為にもこれ以上犠牲を出すな』

『……』

グリードの言葉に、私はゆっくりと頷いた。

『それでこそ、長女だ』

グリードは、スロウスに向き直ると言う。

『スロウス、ラストとグラトニーを呼んできてくれ』

『何かあるのか?』

『“鍵”を作る段階に入る』

その言葉で察したのか、スロウスは頷くと部屋から出て行った。

『どうやら、地下の牢屋からアカツキが脱走したそうだ』

『アカツキが?』

『きっと、今頃オルドたちのところに戻って、俺たちの目的やルルのことを報告しているだろう。そしてアクは決断した』

グリードは窓の外を見つめた。

『あいつらを倒し、シアンを手に入れ世界を壊すと』

『……そうか』