fairy3 空の物語 上

『二人が死んだなら、何故アクはご丁寧にきめ細かく詳細を俺に話す必要がある』

『それは納得してもらうことじゃないのか?』

スロウスの言葉に、グリードは首を左右に振る。

『納得してもらう必要があるなら、そんな細かくは話さない。俺たちが納得できる部分だけ話せばいいだろ?』

『あー、確かに』

『それに、お前が持っているそのリボンだ』

『このリボン?』

スロウスは、手に持っていたリボンに視線を落とした。

『それがあの廊下の前に落ちていたなら、なぜエンヴィーは拾いに戻らなかった?なぜ、あの時アクと一緒に、エンヴィーは戻って来なかった?』

『それは……』

私は、思ったことを口にした。

『アクがエンヴィーを消したってことか?』

『そういうことだ』

『な、なんでそんなこと!』

『アクは、唯一あの廊下だけは通るなと俺たちに言っていた。それは、見られたくないものがあの奥にあるってことだからだ』

『じゃあ、エンヴィーはアクが見られたくないものを見てしまった』

私の言葉にグリードは頷くと、スロウスからリボンを受け取る。

『消されると思ったエンヴィーは、怖かったと思う……』

グリードは、リボンを優しく撫でると言う。

『すまない。守ってやれなくて』