fairy3 空の物語 上

『本当は眠いから動くのめんどくさかったけど、これを廊下で見つけたから』

『廊下で?』

スロウスは、頷くと私の前にオレンジのリボンを差し出す。

『こ、これはっ!』

このリボンは、エンヴィーが髪を束ねる時に使っていたものだ。

でも何で廊下なんかに?

『そのリボン、何処にあったか知ってる?』

『……何処にあった?』

『アクが通っちゃ駄目だって言っていた、廊下の目の前だよ』

『っ!』

となるとこのリボンは、エンヴィーがアクにルル様のことを報告しに行った時に落としたことになる。

『まさか……』

アクが何かしたのか?

『このリボン見た時嫌な予感がしてさ、持っていかないと駄目だと思って』

いつもなら眠そうにあくびをしているスロウスも、どこか思うところがあるみたいだ。

『まさかエンヴィーが消えたことに、プライドも何か関係しているんじゃ……』

『どうした?』

『グリード……』

スロウスは小さく名前を呼んだ。