fairy3 空の物語 上

「って、ちょっと変だったかな?」

「……いや」

俺は、望美に笑顔を向けて言う。

「元気が出たよ。ありがとう望美」

「もう。そこは“母さん”でしょ?」

「呼び過ぎたらなれちゃうから駄目だ」

俺は、さっき出された紅茶を一口飲む。

やっぱりこの紅茶の味は変わらないな。

望美が作る紅茶は、俺の好物でもあるんだ。

「ただいまー」

「あっ。望美帰って来たみたいね」

「へぇ……」

少しタイミングが悪いな。

「じゃあ望美、さっきのことくれぐれも頼んだぞ」

「分かってるよ」

そう言い紅茶をもう一口飲んだ時、リビングの扉が開けられた。

「ごめんねお母さん。一週間も友達の家に泊まっちゃって……」

リビングに入って来た雪菜は、俺の姿を見つけると驚いて持っていた荷物を床に落とした。