fairy3 空の物語 上

「でもありがとう。奇跡」

「どういたしまして」

俺は、苦笑しながらそう応えた。

『うぅ。本当に良かったよぉ』

シンクは、俺に肩に座りながら号泣していた。

そこまで泣く必要ないだろ。

「シンクもありがとうね」

『うん!』

シンクは、泣きながらも微笑んだ。

「顔気持ち悪……」

『なっ!奇跡酷い!』

「だったらその泣き顔を何とかしろ」

『すぐには無理だよ!』

俺とシンクのやりとりを見ながら、望美はくすくす笑っていた。

「あのね、実はこの時代の奇跡はもう居るんだよ」

「えっ?」

望美はそう言うと、自分のお腹を優しくさすった。

「ここに、あなたがいる」

「そっか……」

そういえば、この時期だったな。

俺が母さんのお腹の中にいることが分かったのも……。