fairy3 空の物語 上

「あ、あれ?」

「何もないけど?」

気のせいだったのかな?

そこで私は、蝶のことを思い出した。

だけど、さっきの二匹の蝶は見当たらなかった。

「おーい!雪菜・愛斗!」

誰かに名前を呼ばれ、声のする方を見た時、沙羅・未来・一葵・奏佑がそこに居た。

「な、何で一葵たちまで?!」

これは偶然なの?

「どうしたの雪菜、座り込んで?」

沙羅が私に手を差し出してくれた。

「ちょ、ちょっと転んじゃって」

「もう、雪菜はドジなんだから」

コツンと未来の拳が私の頭に当たる。

ドジじゃないんだけどなあ……。

自分では思っているんだけど、みんなからしたら私は相当ドジっ子らしい。

認めたくはないけど……。

「それより、奏佑たちは何でこんなところに?」

愛斗の言葉に、奏佑と一葵は顔を見合わせると、奏佑が話を切り出す。

「実は、蝶を追いかけてきたんだ」

「蝶?!」

それは、私と愛斗とまったく同じ状態だった。

「私たちが追いかけてきたのは、ピンクの蝶とオレンジの蝶だよ」

未来は奏佑に笑いかける。