fairy3 空の物語 上

【奇跡】

オルドの部屋を後にした俺は、雪菜が寝ている部屋へと来ていた。

「やっぱり……」

雪菜の体からは、戦闘で負った傷が完全になくなっていた。

でも、雪菜はまだ眠っている。

『大丈夫なの?』

「たぶんな。リヤンの力で傷は癒えているし、この後控えている闘いには支障はないと思う」

『そこじゃなくて!』

「なんだよ?」

シンクは、頬を膨らませて言う。

『奇跡の方だよ!』

「俺の方?」

『だって……』

シンクは、雪菜に目を向けた。

俺は、シンクが何を心配しているのか分かり軽く笑みを浮かべた。

「何も心配することはない。俺は、大丈夫だ」

『奇跡……』

この時代で雪菜がどれだけ傷を負っても、リヤンがいる限り死ぬ事はない。

だけど、リヤンは自分が消えるために雪菜を使おうとしている。

「絶対、それだけは止めてみせる」

この時代の雪菜は、みんなと一緒に歩んで行くんだ。

本当の未来へ――