fairy3 空の物語 上

『お前たちに守護妖精の力を引き継いだとき、俺たちはアクに連れ去られた』

「……」

愛斗は、目を見開いて俺の話を最後まで聞いていた。

シアンもソレイユも、俺の話を聞いて言葉が見つからないようだ。

『俺は、捕まった時後悔した。もし、あの時側近に戻っていれば、この状況をもう少しいい方へと導けたかもしれないと』

「……でも」

やっと口を開いた愛斗が言葉を発する。

「でも、アカツキが母さんの妖精だったから、母さんは夢を叶えることができたんだ」

愛斗は、優しく微笑むと言う。

「今の現状とか関係なく、今の母さんならアカツキの気持ち分かると思うよ」

『どういう意味だ?』

「本当のことを話しても、母さんは特に気にしないってことだよ」

『っ!』

俺は、晶を傷つけないように本当のことをずっと黙っていた。

これから先も、本当のことを言うつもりなないとそう考えていた。

「誰よりも母さんの傍で母さんを見てきたアカツキなら、僕に言われなくても分かっているんじゃないかな?」

その言葉に、俺は軽く笑う。

『そうだな……』

あいつは、馬鹿正直で、友達思いで、誰よりも努力家だ。

晶のいいところはと聞かれたら、意外とたくさん出てくるものなんだな。

『……話を戻すぞ、それでルルのことなんだが』

俺は、オルドをちらっと見たあと口を開く。

『ヴィーナスが行方不明になったいま、ルルの体は次のヴィーナスとしての準備が始まっているはずだ』