fairy3 空の物語 上

その後も、グリードは容赦なくみんなに攻撃を仕掛けていった。

『きゃあ!』

『ローザ!』

キルトスを構えたオランジュは、グリードに斬りかかったが、簡単に避けられてしまう。

『なっ!』

『お前の攻撃は丸見えだ』

グリードは、手甲鉤をオランジュの体に突き刺す。

『ぐはっ!』

『オランジュ!』

「奏佑!」

グリードは、腕を振り上げるとオランジュの体を地面に叩きつける。

『く、くっそ……』

オランジュの服が血に染まり始める。

「そんな……奏佑」

『お前も寝ていろ』

グリードは、奏佑と同じくローザの体を手甲鉤で貫く。

『ろ、ローザ……』

「未来!」

「この野郎!!」

グリードに向かって行った一葵も、グリード手甲鉤を使って一葵の体を斬り捨てた。

一葵は、手から精霊剣をこぼすと前へと倒れた。

「ちっ……」

「優空さん……」

『二人で俺にかかって来てもいいが、さっきのでお前たちの攻撃が俺に効かないと分かってるよな?』

「えいっ!」

沙羅は、グリード目がけてフラーウムを投げる。

グリード目の前にフラーウムが迫った時、グリードはフラーウムを沙羅目がけて弾き返す。

「っ!」

その速さは、沙羅が投げたものよりも遥か上を行き、沙羅に飛んできたフラーウムは、沙羅の横っ腹を深く斬りつけた。

そして、往復して帰ってきたフラーウムは、最後に沙羅の背中に突き刺さった。

「かはっ……」

『沙羅っ!!』

沙羅はそのまま前へと倒れた。

「沙羅……!……グリードっ!」

ダンフラーンに水をまとわせた優空はグリードに向かって行く。

『やめなさい優空!そのままだとあなたも――!』

「はぁぁぁぁ!」

『威勢はいい、だが……』

優空がダンフラーンを振り下ろす前に、手甲鉤が優空の右足を捕らえると、グリードはそのまま手甲鉤を使って、優空の太股を斬りつけた。

「がぁぁっ!」

優空の手からダンフラーンがこぼれ落ち、優空は太股を抑えて倒れ込んだ。

『その足では、もう戦闘は無理だ』

グリードは、私に向かって歩いて来る。

『どうやら、勝負はここまでのようだな』

『うっ……』

傷が思ったよりも深い……。

立たなくちゃいけないのに立つことが出来ない……。