fairy3 空の物語 上

「俺たちも負けてられないな!」

リーマを構えた一葵は、氷の花に向かってリーマを振り下ろす。

「緑の嵐(ヴェルデ・テンペスタ)!」

葉の嵐が氷の花を包み込む。

『ソレイユ、行くぞ!』

『あぁ』

二人は、グリード目がけて走り出す。

『火炎流抜刀術――流星(スバル)』

『火炎流抜刀術――紅焔(レッドフレイム)』

二人の剣術がグリードの体に傷を与えて行く。

『シアン!』

『おっけい!』

私は、アジュールを赤色へと変色させる。

そして、空高く飛び上がりグリードにアジュールを振り下ろした。

『炎の咆哮(フレイム・ルッジート)!!!』

炎の咆哮がグリードの体をへと直撃した。

『はぁ……はぁ……』

私は、みんなの傍へと下り立ち、グリードの様子を伺った。

「これで傷つかなかったら化け物だぞ」

『そうね』

燃え上がる炎の中に、一つの影が浮かぶのが見えた。

『やはり、簡単にはやれないみたいだ』

グリードは、炎の中から姿を現すとこちらに向かって歩き始めた。

『なんだ、今のがお前たちの本気の力なのか?』

『なっ!』

「おいおい、嘘だろ?!」

グリードは、何事もなかったように堂々と歩いて来る。

それに、さっきみんなで攻撃したはずなのに、体には傷一つ付いていない。

「奏佑達の攻撃が効いてないだなんて……」

『くっ……』

本当に化物だ。

グリードは深く溜め息をつく。

『お前たちには期待していたのだが、とんだ期待外れだ。このくらいのことで、驚いてもらっては困る』

その時、グリードの姿が一瞬にして消える。

グリードの気配を探りつつ、私はみんなに呼びかけようとした時。

『みんな気を――』

『遅いぞシアン』

グリードは私の背後に現れた。

『ま、また――!』

グリードは、手甲鉤を私の背中に振り下ろす。

『きゃあ!!』

私の背中に傷を負わせると、もう一度その場から姿を消す。

『シアン!』

『よそ見するな』

今度はソレイユの前に姿を現すと、足を軽く上げ、ソレイユの体を思いっきり蹴り飛ばした。

そして、ソレイユの体はそのまま木に叩きつけられる。

『かっ……は……』