【愛斗】
「……」
僕は,雪菜に見えないように拳に力を込めた。
『いいのか、本当のこと言わなくて』
ソレイユが僕の耳にそっと耳打ちする。
「……言えるわけないよ」
優空の幼馴染の子が女の子だなんてこと……。
いつも、放課後になると姿を消す優空は、幼馴染の女の子がいる病院に毎日通っていたんだ。
優空からは、まだ詳しく聞いていないけど、女の子のことを話している時の優空の表情は、とても優しかった。
きっと、優空はその子のことが好きで、その女の子もきっと、優空が好きだと思う。
「僕……、どうすればいいのかな?」
本当のことを言えなかったのは、雪菜が傷つくと思ったからだ。
だって雪菜は、今日優空に告白する。
さっきの話しがあるってことは、そういうことなんだと僕は理解していた。
でも僕の中では、微かに思っていることがあった。
……いや、ホッとしたのかな?
優空に好きな人がいてよかったってーー
これなら、雪菜が告白しても優空は断るしかないし、そうしたら雪菜は、優空を諦めるしかない。
皮肉なことに僕は、そう思ったんだ。
「ほんと……、嫌な男だな僕は……」
こんなことを思う僕が、雪菜の一番になる資格なんてない。
なんで……、僕が望む方向に恋愛は進んでくれないんだろう?
雪菜と優空が付き合うことになれば、僕の気持ちは自然と風化していくと思っていたのに……。
雪菜のことを諦めて、他に好きな人でも出来ると思っていたのに……。
これじゃあ、気持ちを捨てることなんて出来るはずがない。
「……」
僕は,雪菜に見えないように拳に力を込めた。
『いいのか、本当のこと言わなくて』
ソレイユが僕の耳にそっと耳打ちする。
「……言えるわけないよ」
優空の幼馴染の子が女の子だなんてこと……。
いつも、放課後になると姿を消す優空は、幼馴染の女の子がいる病院に毎日通っていたんだ。
優空からは、まだ詳しく聞いていないけど、女の子のことを話している時の優空の表情は、とても優しかった。
きっと、優空はその子のことが好きで、その女の子もきっと、優空が好きだと思う。
「僕……、どうすればいいのかな?」
本当のことを言えなかったのは、雪菜が傷つくと思ったからだ。
だって雪菜は、今日優空に告白する。
さっきの話しがあるってことは、そういうことなんだと僕は理解していた。
でも僕の中では、微かに思っていることがあった。
……いや、ホッとしたのかな?
優空に好きな人がいてよかったってーー
これなら、雪菜が告白しても優空は断るしかないし、そうしたら雪菜は、優空を諦めるしかない。
皮肉なことに僕は、そう思ったんだ。
「ほんと……、嫌な男だな僕は……」
こんなことを思う僕が、雪菜の一番になる資格なんてない。
なんで……、僕が望む方向に恋愛は進んでくれないんだろう?
雪菜と優空が付き合うことになれば、僕の気持ちは自然と風化していくと思っていたのに……。
雪菜のことを諦めて、他に好きな人でも出来ると思っていたのに……。
これじゃあ、気持ちを捨てることなんて出来るはずがない。



