fairy3 空の物語 上

【雪菜】

ベッドから下りて、部屋の中を見て歩こうとした時、部屋の扉が勢いよく開かれた。

「っ!?」

そして一人の女の子が部屋の中に入ってくる。

『……本当に目が覚めてる』

「あの、あなたは?」

女の子は、私の体の向きを変えると強制的にベッドの方向へと歩かせる。

『まだ体は完治してないんだから、ちゃんと寝ててください』

「ご、ごめんなさい」

私はベッドに腰をおろした。

『私は、治癒の妖精アスナって言います』

「は、初めまして、小早川雪菜です」

『あなたのことは、シアン様から聞いていますよ』

「え、シアンは無事なんですか?!」

『えぇ、だってシアン様は守護妖精の中でも、一番強い力を持つお方なんですよ?』

もしかして、アスナはシアンのファンかな?

でも、やっぱりシアンは守護妖精の中でも強い存在なんだと、アスナの言葉で理解することが出来た。

「シアンたちは、どこに居るんですか?」

『今は、別の部屋でみなさんのリンクの状況を確認していると思います』

「リンクの状況……?」

『眠っていたから知らないのも当然ですね。えっと、つまり――』

アスナは、私に詳しく話してくれた。

どうやら、私が眠っている間に奏佑たちがリンクを終えて帰ってきたらしい。

きっと、愛斗もそちらに行ったのだろう。

「これで、みんなリンク出来るんだね……」

じゃあ、これでみんなと一緒に闘えるんだ。

私は拳に力を込める。

『でも、雪菜様はまだ休んでいないと駄目ですよ』

「え……」

『え……、じゃないですよ!まだ、傷だって完全に完治したわけじゃないんですから』

アスナは、私の腕に巻かれた包帯に手をかけると、優しく包帯を解き始めた。

『斬られた傷が中々塞がならないから少し焦ったけど、傷が残るってことは……』

包帯を解き終わった時、アスナは驚いた表情を浮かべた。

「アスナ……?」

『ど、どういうことよ……?』

アスナは、私の腕をまじまじと見つめていた。

一体どういうこと?

『き、傷が……』

「傷がどうかしたんですか?」

『ちょっとごめんなさいね!』

「きゃあ!」

アスナは、いきなり私の服を掴むと脱がし始めた。