fairy3 空の物語 上

「雪菜……」

「愛斗?」

愛斗は、一瞬驚いた表情を私に見せた。

しかし、直ぐにいつもの表情に戻ると立ち上がった。

「オルドとシアンたちを呼んで来る!」

「う……うん」

そんなに慌てなくても大丈夫なんだけど……。

でも、愛斗はさっき何に驚いていたのかな?

私は体を起こし、目の前に鏡があることに気がつくと、じっと鏡を見つめた。

「なにか、変なものでもついてたのかな?」

鏡で自分の姿を確認しても、普段の私と何も変わらない。

と思う……。

「ま、いっか……」

とくに気にすることでもないだろうしね。

私は体に巻かれている包帯を見つめた。

誰かが治療してくれたおかげで傷は塞がっている。

でも、完全とまではいかないと思う。

「あのジェネシスって精霊剣、あれは一体なんなの?」

アクは、ヴィーナスが隠した最後の精霊剣だと言っていた。

なぜ隠す必要があったのかな?

それはオルドに聞けば分かることなのかな?