fairy3 空の物語 上

エンヴィーは、誰よりもラースが大好きだ。

ラースだってエンヴィーが大好きだ。

けど、それは一番として大好きだという意味ではない。

ラースにはもう一番の存在がいるからだ。

『出来ればお姉様の一番になりたい。けど、それは無理なんだよね』

『エンヴィー……』

今すぐ言いたかった。

俺の一番はエンヴィーだと。

それを伝えられたら、どんなに嬉しいことだろうか……。

『ごめんね、変な話しちゃって』

『別にいいよ』

気持ちを伝えることはできない。

だけどせめてこれだけは言いたい。

『エンヴィー、もしこの先エンヴィーを一番だと思う人が現れなくても……』

俺はエンヴィーに手を差し出した。

初めて外の世界に一緒に出た時と同じく、この手を再びエンヴィーに向ける。

『俺は、エンヴィーの傍にいるよ。この先ずっと……』

『プライド……』

エンヴィーは、優しく笑うとその手を掴んでくれた。

『なんだか、プライドがお兄ちゃんって感じだね』

『エンヴィーは、俺の姉さんだよ』

俺の姉さんであって好きな人でもある……。

エンヴィー……、君は俺にとってそういう存在なんだよ。