fairy3 空の物語 上

【未来】

「ていやぁぁ!!」

私は上へと大きくジャンプをし、グラトニーにロセウムを振り下ろす。

『ちぃっ!』

グラトニーは、自慢の斧でロセウムを迎え撃つ。

しかしさすがにグラトニーの斧でも、ロセウムの重さには勝てなかった。

ロセウムの攻撃を斧が受ける度、斧にはひびがちょくちょくと刻まれていった。

『ただの怪力だけの精霊剣かと思ったが、そうでもなさそうだなぁ!』

それでもグラトニーは負けじと斧を振り回す。

私は、グラトニーから離れ距離を取る。

「はぁ……、はぁ……」

『大丈夫なの未来?』

「なんとかね……」

私の体力はあと少しで底をつきそうだ。

ロセウムを振るう度、失われる私の体力。

これはもう時間との勝負だった。

『さっきまで腰抜かしてた奴が、よく闘おうだなんて思ったよな』

「うるさいわね。あなたには分からないことよ!」

私は、もう一度ロセウムを構える。

「これで、トドメをさしてやる!」

そういきこんだ時、グラトニーの背後に黒い扉が現れた。

『ちっ、なんだよ……。もう時間切れかぁ?』

グラトニーは、構えていた斧を下ろす。

「時間切れって、どういうこと?」

『分からない……。でも、あの扉は確かアクが使っていたものだったはず』

グラトニーは、面倒くさそうに私をギロリと睨んだ。

私は、その瞳を見た時悪寒を感じた。

『テメェとの勝負はお預けだ。せいぜい他の仲間の奴らに迷惑かけないように、闘うんだな』

「そ、そんなの分かってるわよ!」

斧を肩に担いだグラトニーは、扉の向こうへと消えていった。

「……はぁぁ……」

グラトニーが消えたのを確認した私は、ロセウムを手放し座り込む。