fairy3 空の物語 上

【一葵】

目を開いた時、俺はエメラルドグリーンに輝く海の上に立っていた。

「な、なんだこれ?!」

後ろを見ても、左右を見ても、海が広がっているだけだった。

「ここ何処だよ?」

『ここは、お前の心の中だよ』

「俺の心の中だと?!」

嘘だろ!だってここが俺の心なのか?

「心って海だったんだな」

『いや、そう解釈するなよ』

「いや、だって海だろ」

『それは置いておけ』

すると俺の体が黄緑色に輝きを放つ。

「うわぁ!今度はなんだ?!」

『少し落ち着けよ、今のお前は加護を貰えたところなんだから』

「え、まじか!」

光は俺の胸の前で集まると、光を一つの指輪へと変化させる。

『それは、若葉の指輪だ。それで、リンク出来るぞ』

これでリンクができるのか……。

「ふっ……」

俺は小さく笑う。

『何か面白いのか?』

「いや、違う」

俺は指輪を左手の薬指にはめて、耳についているピアスに指輪をかざす。

「これで良いんだろ?」

『あぁ』

俺は心の中で浮かんだ言葉を口にする。

「共鳴(レゾナンス)、クロアとリンク・スタート」

俺の体を黄緑色の光が包み込んだ。

『……』

そんな俺たちをラースはじっと見ていた。

「さぁて」

俺は精霊剣の一つであるサーベルのリーマを抜く。

「勝負だラース!」

『望むところだ!』

ラースは高くジャンプをし鞭を俺に向けて放つ。

『はぁ!』

俺はその鞭を避けリーマをラースに向ける。

「緑の嵐(ヴェルデ・テンペスタ)!」

ラースの体を葉の竜巻が包み込む。

『なるほど、闘い方の飲み込みは早い方か…』

「姉貴に鍛えられたからな。技とかそういう飲み込み早いぜ」

葉の竜巻がラースの身体に傷をつけていく。

『だが、こんなものか?!』

ラースの瞳が紫色に輝いた時ラースの持つ鞭が炎をまとう。

『炎の乱舞(フラム・ワイルドダンス)』

竜巻の中でラースは舞う。

その姿はとても美しく炎の妖精が舞っているように見えた。

そして竜巻はかき消されてしまった。