fairy3 空の物語 上

『あなた、馬鹿ですか?』

「ええ?!」

いきなり馬鹿と言われた。

何か変なことでも言ったかな?

『わたくしは、あなたと闘いに来たのです!それで、子供だから帰りなさいと言われて、素直に帰ると思いますか?!』

「帰るんじゃないの?」

『あっ……』

なんか、ラストの視線が体に突き刺さる感覚を覚えるのは、気のせいだろうか?

『はぁ……、呆れました。なんでわたくしは、この人と闘わないといけないんでしょう?』

ラストは、もう一度深く溜め息を吐くと戦闘態勢に入る。

『あなたのお説教じみた言葉はもう結構です。さぁ、わたくしと闘いなさい』

「そんなこと言われてもなぁ……」

小さい子に手は出せないしなぁ。

『さっきからわたくしを子供扱いしてきて、これでもわたくしは七つの大罪の一人なのですよ!』

ラストは俺に大鎌を振りかざす。

「うわぁ!」

俺はしゃがみこみ大鎌を避けた。

「あっぶねぇ!」

『気を抜くな奏佑!見た目は子供だが、あれでも七つの大罪なんだぞ!』

じゃぁやっぱり闘わないといけないのか……。

『どうしましたか?リンクなさらないんですか?!』

俺は上手くラストの大鎌を避ける。

だけど避けてばかりだと勝てない。

「オランジュ!どうすればいい?」

『自分で考えろ!』

そんなこと言われても!

『ずっと逃げてばっかで、つまらないですわ!』

「くっ……!」

ラストが目に入る度、俺の中で未来の姿が浮かぶ。

この子の雰囲気は、何処か未来に似ているところがあるんだ。

未来は、今頃大丈夫なのか……。

俺は自分のことよりも未来のことを考えた。

あの泣き虫で怖がりな未来が、リンクが出来るのか不安だ。