fairy3 空の物語 上

「嫌だよ!もう、誰かに任せるなんていやだ!」

「よし!なら強くなれ!!」

「おう!」

小さい俺は再び姉貴に向かっていった。

『俺はお前の傍にいたから、お前が強くなりたくて頑張ってたの知ってるんだよ!』

「……っ」

『楓さんのお陰で、お前は強くなれたじゃないかよ!』

「だけど俺が強くなっても…、愛斗や未来だってもうガキじゃねぇ」

自分の身くらいもう自分で守れるだろう。

『じゃぁお前はまた、ただ見ているだけなのか?七つの大罪や、アクたちと闘って傷ついて倒れていくみんなを、また見ているだけなのか!!』

「……っ!」

クロアの言葉で俺の中にあった何かが弾けた。

姉貴のお陰で強くなれた俺だったけど、俺がみんなを守る機会はなくて諦めていた。

俺は、強くなった意味がないそう思って、自分の気持ちを押し殺したんだ。

だけど今その気持ちが俺の中で暴れている。

この先からは、長い闘いが始まる。

なら、俺はそこで自分の力を十分に発揮できる。

やっと強くなったことが証明できる。

『一葵、今のお前の気持ちを教えろ!』

「はぁ……、さっきから言いたいことばっか言いやがって!」

俺はクロアを睨みつける。

「そんなん決まってんだろ!」

俺はラースに指をさす。

「あいつをぶっ飛ばして俺の力証明してやるよ!」

『……』

俺の言葉を聞いたラースは鞭を構える。

『なら、本気でいかしてもらう!』