fairy3 空の物語 上

『はい、その通りです。私の相手があなたで、正直ホッとしてます』

エンヴィーは、安心した表情で胸をなで下ろす。

『いかつくて怖い人だったらどうしようかと思っていました』

「そ、そうなの?」

嫉妬の妖精にしては落ち着いているような……。

『お名前を伺ってもいいですか?』

「えっと、安藤沙羅です」

『では、沙羅さんとお呼びしますね』

な、なんか可愛い……。

『騙されちゃ駄目だよ沙羅』

「クサン?」

クサンは私の耳元で囁く。

『エンヴィーは、見た目は落ち着いた子に見えるけど、とても凶暴な子なんだよ!』

そんなふうには見えないけど。

『沙羅さんは、先ほど男の人といましたね?』

「う、うん」

『もしかして、好きな人ですか?』

その言葉に私の顔から湯気が上がる。

『図星ですか?』

「う、うん……」

なんで分かっちゃうのかなあ……。

もしかして私って分かりやすいですか?!

そ、そんなことよりも、何でエンヴィーとガールズトークしてるの?!

『羨ましいです。お互いを一番に思いあえるの』

エンヴィーの表情に苦しい表情を浮かべた。

『私にも大好きな人がいるんです。お姉様なんですけど、とても優しくて』

それって七つの大罪の内の一人?

『私の一番はお姉様なんですけど、お姉様の一番は私じゃないんです……』

エンヴィーの肩が震え始める。

「もしかして、好きな人とかいるの?」

『お姉様にとってはそうですね、合う度に見つめあって』

そ、それは仲睦まじいことで……。

『私のお姉様を……、あいつは……!』

よっぽどお姉ちゃんを取られたくないみたい。

『まずい、沙羅ここから離れるんだ!』

「え?!」

気づけばエンヴィーから赤いオーラが漏れていた。

「な、なにこれ?!」

『とにかく、離れて!』

私はクサンと一緒にエンヴィーから離れる。

『私のお姉様を奪う人は、誰だろうと許さないんだからあ!!』

エンヴィーは手にもっていた鎖鎌を手当り次第に投げる。

「なっ!」

『伏せて沙羅!』

クサンに言われ私は伏せる。