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イライラする。


腹立たしい事この上ない。


一体、なんなのあの教師は!


あんなのが教師だなんてこと自体、間違ってる!



私は苛立ちを発散するように、教室まで続く廊下をズンズンと早足で歩いた。



こんなに何かに苛立ちを覚えるのなんて、どのくらい振りだろう?



普段、この学校という名の狭い世界で生きていく上で、波風を立てないようにひっそりと過ごしてきたのに、


なぜよりにもよって、あんなに目立つ人に目を付けられてしまったのか…。



仮にも教師よ?教師。


どこの世界にあんなに堂々と、生徒に告白をする教師がいるというのか…。


しかも、



“俺の女なれ”



だなんて。


何様よ!って話だわ。



「生田」



そう呼び止められて、私は声のする方を振り返る。


「峰山先生…」


私を呼び止めたのは、担任兼、我がクラス3−Aの数学科担当教師だ。



ちなみに、先ほどの不良教師も数学科担当教師で、峰山先生はA組からC組までのクラスを担当。


不良教師はD組からF組までのクラスの担当で、クラスが多い分、基本受け持つクラスが分担されている。