「警視総監!どうして子供の言うことを!?」
「その子は話せないんじゃ……?」
そんな反応はわかっている。
「この子は天才少女だ」
いや、そんなこと言ったって、誰が信じるんだ。
「それに、時間がない。乱魔を捕まえるなら、言うことを聞くべきだ」
「……わかりました」
渋々答える刑事たち。
では、始めるとしよう。
あたしはカバンからノートパソコンを空いた机の上に置いた。
今回乱魔が盗もうとしているのは、小さな国のお嬢様が持っていたティアラ。
シルバーで真ん中に赤のルビー。
単純な見た目ではあるが、宝であることに間違いない。
盗まれる、という心配はしなくてもいい。
となると……
「警備は全くしなくていい」
シン……となった。
そして、その空気がやっぱり子供だ、物語っている。
「ティアラがある部屋にはウサ……じゃなくて、雪兎さんが1人でいる。そして、わざと乱魔を逃がすんだ。その間に、あたしは乱魔が逃走に使おうとしているとこに近付いておく。簡単に言えば、乱魔の隠家に潜入する」
まだ、誰も口を開かない。
「ちぃ、つまり……?」
……お前はいつもあたしの近くにいるだろう。
1度で理解してくれ。
それなりにわかりやすく言ったはずなんだが。
まあ、いい。
「みんなで乱魔を逃がせ。そして、あたしは乱魔の隠家に潜入する」
「知由。お前の考えはわかった。お前の言う通りにもする。だが、全く警備をしない、というのは賛成できない」
ならば……
「警備はこの通りでいい。そして、乱魔が現れたら警備はなしだ」
「わかった」



