健太が敬語でブラックスマイルを
浮かべている時は
最高にキレている証だ。
そうなると幼なじみである私と剣太
でさえも手がつけられない。
「っていうか岡崎センセ何なんすか?
いきなり美紀に詰め寄るとか」
あ。
眉をピクピクと痙攣させている剣太も
けっこうキレてるな。
こりゃあ……
やっべえぞっ☆←
「えー?だって久しぶりに会った美紀も
可愛いすぎるからぁ」
両手の人差し指を合わせて
「ツンツーン」なんて言ってる
この非常識極まりない長身黒髪男。
……ん?
「「久しぶりに?」」
「おー。さすが幼なじみ。ハモった!」
「待てよ。何でオレらが幼なじみって
知ってんだよ」
「それに久しぶりに会ったって……。
岡崎先生と美紀ちゃんは
知り合いなんですか?」
「待って健太。私、こんな
黙ってればイケメンかもしれない音痴男と
知り合いなんかじゃないよ!」
「美紀……岡さんに そんなこと言わないで
くすんっ……」
実に面倒臭い男だ。
「お前達が小学生の時は
あーーんなに可愛いがってあげたのに……」
「えっ……小学生の時……?」
ーーーーー
「「岡さーーんっ」」
「うおっ!?こら美紀、蒼井、黒田」
「今日は何して遊ぶ?」
「オレ、キャッチボールがいい!」
「剣太ー。それ昨日したよー?
ぼくはサッカーがいいな!」
「困ったなー。岡さんは1人しか
いないんだぞー?
美紀は何したい?」
ずっと抱きついていた美紀が顔を上げる。
「岡さんと一緒なら……何してもいいよっ♪」
「グハァッ!(か、可愛い……)」
ーーーーー
「私はお前達3人が
小学校低学年の時の担任だ」
「「ええええええええええええええええええええええええええええええっ!?」」
……神様
私の高校生活の幕開けは
忘れられないものとなりました。

