【ねぇ、運命って信じる?】




「せーきにーつけー♪
わったしっの こっぶん♪」

「「……」」



うわー……なんか
面倒くさそうなのが来たよ。


ていうか歌ってるー。


「では子分たちよ。席に着きたまえ!」


出席簿を教卓に置いて、キリッと
キメ顔を決める(何故だ)長身黒髪男。


「岡崎センセ、子分になった
覚えはナイっす」


そう言ったクラスメイトの言葉に
思わず驚愕。


私は口をパクパクさせながら
岡崎先生とやらを指差した。


「せ、先生!?あの黙ってればイケメン
かもしれない音痴男が!?」

「しっ!美紀ちゃん。否定はしないけど
言っちゃダメだよ聞こえちゃう」

「美紀……健太。お前ら失礼だろそれ……」


剣太は「はぁ……」と溜め息を思わずついた。