ーーーーーそこまでは良かった
「なんじゃこりゃあああ!?」
((ビクッ!))
健太と思わず肩ビクッ!
どうした剣太
何があった?
先に追いついた健太が
顔を赤くして硬直してる剣太から
手紙をヒョイ。
「桃園美紀 様
会いたい。会いたい。
君に会いたい。
もうすぐ君に会えるんだ。
あの時の君に僕は恋をした。
真っ直ぐな瞳。優しい心。
透き通った歌声。
君は覚えているだろうか。
あの日のことをーーー
僕は君を愛してる」
「「…………」」
何これ?ポエム?
というか……
「ラブレターだね」
「健太!言わないで!」
「何?嬉しいの?」
「う、嬉しくないからっ」
「照れてる~♪」
「うるさーい!」
未だ恋の経験が無い私。
別に興味ないわけでもない。
でも恋で一喜一憂して
何も出来なくなるのは、なんかやだ。
「そっか……ラブレター嬉しいのか……」
「……?健太?」
「んーん。何でもないよ」
何ぼそぼそ言ってたんだろ?
そして……
「いつまで硬直してんだお前は!!」
「うぐっ!」
腹に1発パンチ入れてみた。
どーだ!目を覚ましたか!
「ココハドコ、ワタシハダレ?」
「……健太、先行こっか」
「その方が賢明だね」
「ま、待てよ!?
ちょ、置いてくなあああ!」
ーーーーー
言えない
君を想う人が他に居るのが嫌だなんて
君を想うのはーーーーー

