天才怪盗が拾った少女



…………それは賛成します。



この中でまともに話を聞けるのは雪兎だけだよな。



海は睨み効かせそうだし。


滋はそもそも人の話を聞くって感じじゃねぇし。


三崎はしゃべんねぇから、論外。


俺は話そうと思えるような見た目じゃねぇ。



「これで、いいな?」


「うんっ」



どうして雪兎はそんなに簡単に受け入れるかなぁ……



「仕方ねぇ、次の仕事もねぇし、やってやるよ」



え、海さん?


嘘でしょ?



「じゃあ、僕もやるー」



嘘!


滋も!?



こうなったらやらざるを得ないじゃねぇか!


もうやるっつったけど!



「一弥?」



三崎がそう言いながら首をかしげている。


普通にかわいいよ。


かわいいけどな。



目が怖いわ!


「やるよ!どうせ俺には選択肢なんてねぇんだろ?」



あー、もう……


こんなつもりじゃなかったのによ……



「よしっ!新しく結成されたな!まずは喫茶店をオープンできるように準備しよう!」





結局、三崎は仕切るだけ仕切って、なにもしなかった。






俺らが喫茶店かつ探偵事務所を開くのはいつになることやら。