それはきっと37℃の


余韻に浸りながら海を眺めていたら、急に頬に冷たいものが当たった。


「ひゃっ!?」


「ビックリした」


「それは、こっちのセリフだよ」


「飲むでしょ?」


彼は手に持っていたサイダーを、あたしに差し出した。




「ありがとう。あっ、連絡先とか教えてよ。そうだ、名前は?」


サイダーを受け取りながら言ったあたしの言葉に、彼は静かに首を振った。


「知らない方がいいよ」


「どうして?」


「こんなふうにさ、またどこかで会えたら、嬉しいから」


「会えないかもしれないよ?」


「それでも、きっと忘れないよ。今日、君と会ったことは」


彼は優しげな目をして、そう言った。