うっかり姫の恋 〜部屋の鍵、返してくださいっ!〜

 




 二人で食器を片付けたあと、了弥が珈琲を淹れ、瑞季はソファに座って、スマホを見ていた。

 すると、メールが入ってくる。

 あ、神田くんだ、と思って、それを開いた。

『日曜日、天ぷら食べに行かない?
 美味しいところがあるんだ』

 天ぷら。
 いいねえ、と瑞季は笑い、
『了解ー(⌒∇⌒)』
と打ち返すと、

『相変わらず、シンプルだね(笑)』
と入ってきた。

 ま、確かに、返事が短い、とよく言われる。

 そのとき、
「ほら」
といい香りのするマグカップを目の前に差し出された。

「あ、ありがとう」
と言うと、側の肘掛に腰掛けた了弥は、上からスマホの画面を見ながら、

「人に珈琲淹れさせといて、男とメールか」
と言ってくる。