うっかり姫の恋 〜部屋の鍵、返してくださいっ!〜

「神田くんは刑事みたいね」
と溜息まじりに瑞季は言った。

「知りたいことって、あれ?
 相楽さんにお持ち帰られたのは、僕かどうか?」

 瑞季は、パタッとはがしを鉄板の上に落とした。

「神田くんっ、超能力者っ?」

 神田は呆れたように、
「ただの推測だよ」
と言いながら、瑞季が鉄板に落として、持ち手まで熱くなりかけている、はがしを、はい、と取ってくれた。

「ちなみに、お持ち帰られたのが僕の場合は、超能力でもなんでもないよね」
と言ってくる。

 だが、瑞季は、ありがとう、とそれを受け取りながら、
「……いや、神田くんじゃないと思う」
と言った。

 へー、なんで? と神田が言う。

「だって、本人だったら、こんな淡々としゃべらないと思うから」

「いや、それは、ほら。
 僕はそういう性格だから」

 まあ、それはそうかもしれないが、と今までの神田の言動を思い返しながら思いはしたのだが。