うっかり姫の恋 〜部屋の鍵、返してくださいっ!〜

「なんで、お前がそれを持ってるんだ」
と了弥が朝日に言う。

 そして、
「お前、戻ってきたのか、あのあと」
と罰悪そうに言っていた。

「お前も戻ったんだろ?
 僕より先に。

 僕は本当に忘れ物取りに戻っただけだったんだけどね」

 ……なんだろう。
 死ぬほど嫌な予感が。

「戻ってきたって、あのー」

「相楽さんを送ってきたのは、僕と了弥。
 二人とも帰ったはずだったんだけど。

 了弥は下心があって、先に戻って、僕は、本当に忘れ物して戻ったの」

 下心とは人聞きの悪い、と言う了弥は珍しく顔を赤らめていた。

「君の部屋の鍵はさー、たぶん、了弥が、鍵かけて帰らないと危ないからとか酔っている君に言って、ゲットしたんだよ。

 予備ってプレートはそのとき落ちたの。

 それを僕が拾ったわけ」

「拾ったって、家の中だろ」