うっかり姫の恋 〜部屋の鍵、返してくださいっ!〜

 管理人室の隅のデスクに神田は座り、モニターを見ながら、防犯カメラの録画デッキを弄っている。

「デッキの性能は悪くないけど、カメラの方は古いなあ。
 画像が荒いよ。

 こういう防犯カメラは逆に信用しない方がいいよ。
 違う風に映ったりするからね」

「……神田くん、なに私に心構えさせようとしてるの?」
と言うと、あ、バレた? と苦笑いしている。

 少し笑って、
「ありがとう」
と言った。

 朝日のハッタリだといい、そう思いながら、神田が操作するのを後ろから眺めていた。

「じゃ、此処からは自分で見て」
と言うので、神田と代わって椅子に座り、言われるがまま、再生ボタンを押す。

 0205

 0206

 ……

「神田くん……」
「なに?」

「ちょっと緊張しすぎて、気が遠くなってきた」

「そうだね」

 僕もちょっと、と神田は言う。

「早送りしたら?」

 そ、そうね、と言いながらも、すぐには勇気が出ない。