うっかり姫の恋 〜部屋の鍵、返してくださいっ!〜

 



 なんか爆睡してた、と思いながら、瑞希は目を覚ました。

 暗い部屋の中、横だけに灯りがある。

 なんだろう。
 隣が妙にあったかいけど、と思いながら、横を向くと、スタンドの灯りで、朝日が本を読んでいた。

 へっ? と思い、そちらを見たが、朝日は、本を読みふけっていて、こちらに気づかない。

「あのー……佐藤くん?」

 なんで、同じベッドに寝てるの? と思った。

 あのベッドだが、今度は瑞希も服をちゃんと着ていた。

「あー、起きたんだ?」
と振り返りもせず、朝日は言う。

「今度は、カプチーノが効いちゃったのかな?」
と言うので、

「ええっ? またなんか呑ませた?」
と言うと、うん、と悪びれもせず言ってきた。

「君がトイレに立った隙に、水割りに入れたの。
 普段呑まないから、味が違っててもわからなかったでしょ」
と言う。