うっかり姫の恋 〜部屋の鍵、返してくださいっ!〜

 こっちが笑いながら揉めているのを見て、香月は少し、ほっとしているようだった。

 そのまま、少し普通にしゃべる。

「鍵はね、相楽さんが僕に握らせて。

 いつでも来て。
 とりあえず、今夜来てって言ったんだよ」

「もう~っ。
 酔ってたって、私がそんなこと言うわけないじゃないっ」

 佐藤くんの話、何処までほんとかわかんない、と瑞希が、また言う。

 しゃべると喉が乾くのか、彼女は苦手なはずの水割りをちゃんと二杯目も呑んでいた。

「……全部ほんとだよ。

 そうだよね。
 君の同意なしなんて、犯罪だもんね。

 そんなことしたら、さぞかし、胸が痛むことだろうね」

 うん? と瑞希がこちらを見る。