うっかり姫の恋 〜部屋の鍵、返してくださいっ!〜

 本当に困った人だ、と思いながら、
「あのお手洗い何処ですか?」
と香月に訊く。

「そっちですよ」
と薄暗い店内の更に暗い隅の方を香月は示す。

 ちょっと怖い、と思いながらも、まさか付いてきてもらうわけにも行かないので、一人で行った。

 昔から、どうも水割りを呑むと、トイレが近くなっていけない。