「ご飯にしよっか」
と言うと、了弥は何故だか、怯えた顔をする。
……なんだろうな。
エレナとキスしたのがやましいとか?
自分の顔つきが怖いことにも気づかずに瑞季は思う。
いや、そんなわけないよな。
私と付き合ってるわけでもないしっ。
私なんて、所詮、傷物だしっ。
怒れる立場にもないしっ、と思いながら、冷蔵庫を開け、そこに顔を突っ込んだまま、地の底から響くような声で、
「あ、ごめん。
ソース買い足しておいてあげるって言って忘れた……」
と呟くと、
「しょ、醤油でいい、醤油でっ」
と慌てたように言ってくる。
いつもソースじゃないとと、うるさいのに。
やはり、なにかがやましいのだろうか。
いや、でも、私も神田くんにキスされちゃったしな。
望んだことではないとは言え。
頭冷やしたい。
冷蔵庫以外で、と思いながら、そこから頭を抜く。
エレナが了弥にキスしたことの衝撃の方が、最後に一緒に帰ったのが、『佐藤くん』だったという新事実を知らされた衝撃よりも大きいことに気づかないまま、二人で晩ご飯の支度を始めた。
と言うと、了弥は何故だか、怯えた顔をする。
……なんだろうな。
エレナとキスしたのがやましいとか?
自分の顔つきが怖いことにも気づかずに瑞季は思う。
いや、そんなわけないよな。
私と付き合ってるわけでもないしっ。
私なんて、所詮、傷物だしっ。
怒れる立場にもないしっ、と思いながら、冷蔵庫を開け、そこに顔を突っ込んだまま、地の底から響くような声で、
「あ、ごめん。
ソース買い足しておいてあげるって言って忘れた……」
と呟くと、
「しょ、醤油でいい、醤油でっ」
と慌てたように言ってくる。
いつもソースじゃないとと、うるさいのに。
やはり、なにかがやましいのだろうか。
いや、でも、私も神田くんにキスされちゃったしな。
望んだことではないとは言え。
頭冷やしたい。
冷蔵庫以外で、と思いながら、そこから頭を抜く。
エレナが了弥にキスしたことの衝撃の方が、最後に一緒に帰ったのが、『佐藤くん』だったという新事実を知らされた衝撃よりも大きいことに気づかないまま、二人で晩ご飯の支度を始めた。



