うっかり姫の恋 〜部屋の鍵、返してくださいっ!〜

 そんな本気じゃないからだろうか、と思いながら、
「お前、ほんとに瑞季が好きなのか?」
と訊くと、

「ちょっといいなと思ってるよ」
と言うので、その程度か、と言うと、

「いや、今は結構本気だよ」
と言ってくる。

「それなのに、なんで、そんな余裕なんだ。
 自分で可能性があると思ってんのか?」

「いやいや。
 世の中、なにが起こるかわからないじゃない。

 その『なにか』はすごくいいことかもしれないじゃない?」

 お前のそのポジティプさを俺に分けて欲しい、と了弥は思っていた。